こんにちは。
福井県おおい町(高浜町、小浜市、舞鶴)で
腸セラピー(腸もみ、腸マッサージ)の施術をしている
腸セラピーTocohana のセラピスト真里です。
秋になり、朝晩はずいぶん涼しくなってきましたね。
空気がひんやりして、過ごしやすくなる一方で、肌や喉の乾燥が気になり始める季節でもあります。
ところで、東洋医学では秋は「肺」と関係の深い季節といわれているのをご存じですか?
「肺って、呼吸をするところでしょう?」
そう思いますよね。
実は、東洋医学でいう「肺」は、呼吸だけでなく、身体の潤いや皮膚、そして大腸とも関係があると考えられているんです。
今回は、そんな東洋医学の「肺」の働きと、秋に気をつけたい身体の変化について、難しい部分もあるかもしれませんが
できるだけ分かりやすくお話しします。
東洋医学でいう「肺」ってどんな働きをするの?
東洋医学では、身体の働きを「肝・心・脾・肺・腎」という五臓に分けて考えます。
これまでのブログでは「肝」と「脾」についてご紹介してきましたが、今回は秋に関係する「肺」のお話です。
ここで知っておいてほしいのは、東洋医学の「肺」は、現代医学でいう肺という臓器だけを指すものではないということ。
身体全体の働きやバランスを捉えるための考え方なんです。
では、どんな働きがあるのでしょうか?

① 呼吸を通して「気」を取り入れる
私たちは毎日、無意識に呼吸を繰り返しています。
東洋医学では、呼吸によって自然界の「気」を取り込み、身体の活動を支えると考えます。
また、取り込んだ気を全身に巡らせることも「肺」の大切な働きとされています。
ここでいう「気」は、酸素そのものではなく、東洋医学独自の概念です。
② 身体の潤いや水分の巡りに関わる
東洋医学では、「肺」は身体の水分を巡らせる働きにも関係すると考えます。
私たちの身体は、水分が不足すると、肌や口の中などに乾燥を感じることがありますよね。
東洋医学では、こうした潤いの状態も「肺」と結びつけて捉えています。
③ 皮膚や鼻とも関係している
東洋医学には「肺は皮毛を主る(はいはひもうをつかさどる)」という言葉があります。
少し難しい言葉ですが、皮膚や体毛の状態も肺の働きと関係する、という意味です。
また、鼻も肺と関係の深い部分とされています。
呼吸、潤い、皮膚、鼻。
こうしてみると、東洋医学の「肺」は、私たちが普段イメージする肺よりも、ずっと幅広い働きを表しているんですね。
秋は「乾燥」に気をつけたい季節

東洋医学では、季節ごとに身体が受けやすい影響があると考えます。
秋に関係するのが、「燥(そう)」=乾燥です。
秋になると、空気が乾いてきます。
肌がカサカサしたり、喉がイガイガしたり、唇が乾燥したり。
そんな経験はありませんか?
東洋医学では、乾燥によって身体の潤いが不足すると、「肺」の働きにも影響すると考えます。
もちろん、乾燥を感じるからといって、必ずしも肺に問題があるということではありません。
季節の変化によって、自分の身体にどんな変化が起きているのか。
そんなふうに身体を観察するのも、東洋医学の面白いところだと思います。
実は「肺」と「大腸」は仲良し?

さて、ここからが腸のお話です。
呼吸に関わる肺と、便を排出する大腸。
一見すると、まったく関係がなさそうですよね。
ところが東洋医学では、「肺」と「大腸」は表裏の関係にあると考えられています。
表裏の関係とは、簡単にいうと、お互いに関わり合うペアのようなもの。
東洋医学では、肺の「気」を下へ降ろす働きと、大腸が便を排出する働きにも関連があると考えます。
また、秋の乾燥によって身体の潤いが不足すると、便が乾燥して硬くなり、排便しにくくなるという捉え方もあります。
例えば、
「最近、便がコロコロしている」
「便が硬くて、スッキリ出ない」
そんなお腹の変化も、東洋医学では身体の潤いという視点から考えることがあるんです。
ただし、秋の空気の乾燥が直接便秘を引き起こすと、現代医学で証明されているわけではありません。
現代医学では、便が硬くなる原因として、水分摂取の不足や食事、運動不足、薬の影響など、さまざまな要因が考えられています。
東洋医学と西洋医学では、身体の捉え方が違います。
私は管理栄養士として、現代医学の知識を大切にしながら、東洋医学の考え方も日々の健康管理に役立てられたらと思っています。
こんな身体の変化、ありませんか?
秋を迎えた今、ご自身の身体を少し振り返ってみましょう。
- 肌や唇が乾燥している
- 喉がイガイガしたり、鼻の乾燥が気になる
- 空咳が出ることがある
- 便が硬く、コロコロしている
- 涼しくなって、水分を摂る量が減った
いかがでしょうか?
これらは東洋医学で秋の乾燥を考える際のヒントになりますが、当てはまるからといって「肺が弱っている」と判断できるものではありません。
私たちは肩こりや腰痛には気づきやすくても、お腹や身体の小さな変化には、意外と気づかないことがあります。
毎日忙しく過ごしていると、なおさらですよね。
だからこそ、ときには自分の身体に目を向けてみてほしいと思います。
※咳が長く続く場合や、便秘が続いてつらい場合、血便や強い腹痛などがある場合は、医療機関で相談してください。
まとめ|秋は身体の「潤い」に目を向けてみませんか?

今回は、東洋医学でいう「肺」の働きと、大腸との意外な関係についてご紹介しました。
東洋医学では、秋は「肺」と関係が深く、乾燥に気をつけたい季節と考えられています。
そして、肺と大腸はお互いに関わり合うものとして捉えられています。
身体を部分ごとに見るだけでなく、全体のつながりを考える。
そんな視点も、東洋医学の魅力の一つではないでしょうか。
腸セラピーTocohanaでも、お腹だけでなく、呼吸や身体の緊張、普段の食事や生活習慣など、さまざまな面からお客様の身体に目を向けることを大切にしています。
お腹の悩みをきっかけに、自分の身体を知ること。
それが、今より少しでも楽に過ごせる身体づくりの第一歩になればうれしいです。
次回は、管理栄養士の視点から、秋におすすめの食材や食事、毎日の生活に取り入れたい養生法についてご紹介します。
どうぞお楽しみに。
参考文献・参考資料
- Understanding the viscera-related theory that the lung and large intestine are exterior-interiorly related. Journal of Traditional Chinese Medicine, 32(2), 293–298, 2012.
- What Makes the Gut-Lung Axis Working? From the Perspective of Microbiota and Traditional Chinese Medicine. 2024.
- 米国国立糖尿病・消化器病・腎疾病研究所(NIDDK)「Symptoms & Causes of Constipation」
※本記事の東洋医学に関する説明は伝統的な理論に基づいており、現代医学で同じ仕組みがすべて実証されているわけではありません。


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